いまの季節、八百屋さんや果物屋さんの店頭には、たくさんの種類の柑橘類が並んでいます。見た目がよーく似ているものがいろいろあって、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。 今日は、外見はそっくりなのにお味も食べ方も違う、「河内晩柑」と「日向夏」をご紹介します。 こちらは、2種類を並べた写真。 左の、黄色の濃い方が「河内晩柑」、右の明るい黄色の方が「日向夏」です。 ●「河内晩柑」 4~5月が旬の「河内晩柑」は、霜の降りない愛媛県や熊本県などが産地の果物。生産量の約半分は、愛媛県の愛南町で作られています。 ちょっと厄介なのは、この柑橘、別名がたくさんあるんです。 愛媛産では、美生柑(みしょうかん)、愛南ゴールド、宇和ゴールド、灘オレンジなど。 熊本産は、天草晩柑、ジューシーフルーツ、ジューシーオレンジという名前で販売されています。 その他、夏文旦、ハーブ柑と呼ぶこともあるそうです。ごく限られた産地でしか生産されていない果物なのに、この名称の数。 それだけブランディングを頑張っているのかな・・・なんて想像してしまいます。 お味の方は、和製グレープフルーツと言われているように、ほんのりと苦味があります。 カリフォルニアのグレープフルーツと比べると、苦味や酸味が控えめで、果汁たっぷり。甘味も乗っていて爽やかな後味です。 香りは、あまり強くないかも。気温が上がってサッパリしたものが欲しくなるこの季節におすすめの果物です。 ●「日向夏」 名前の通り宮崎県の特産品で、宮崎県が約6割、高知県が約3割を生産しています。 こちらはハウス栽培のものが年明け頃から出回りはじめ、いま販売されているのは路地物。それもそろそろ終盤になってきました。 日向夏はニューサマーオレンジ、小夏みかん、土佐小夏という別名で出回っていることもあります。 この果物の特徴は、なんと言っても皮の内側の白いワタの部分が甘くて美味しいこと。 果肉自体は柚子の突然変異種だけあって、酸味が強めだけれど、 白皮の部分を一緒に食べることで、ワタの甘味、果肉の酸味と清々しい香りが合わさって、他にない味わいを楽しめます。 外側の皮は香りが良いので、ジャムにしても美味しいですよ。 ●カットした断面がこちら。 左が「河内晩柑」、右が「日向夏」です。 日向夏の方が白皮が厚め。種なしの品種も開発されています。 食べ方は、どちらも果物ナイフで縦6つ割くらいにカットして、皮を削いで召し上がるのがおすすめ。 その際、日向夏はふわふわの白皮部分を残しておくのをお忘れなく。 今が旬の爽やかな柑橘。ぜひ召し上がってみてくださいね。 カテゴリ
0 コメント
|